32型シアター

32型のテレビで見た映画とその周辺のブログです。

ムーンライト/Moonlight

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作品紹介

 ムーンライト/Moonlight
 2016年 アメリ
 時間:111分
 ジャンル:ドラマ IMDbより 

 

 監督:バリー・ジェンキンス
 大人のシャロントレヴァンテ・ローズ
 ポーラ:ナオミ・ハリス
 テレサジャネール・モネイ

あらすじ

マイアミの貧困地域で、麻薬を常習している母親ポーラ(ナオミ・ハリス)と暮らす少年シャロン(アレックス・R・ヒバート)。学校ではチビと呼ばれていじめられ、母親からは育児放棄されている彼は、何かと面倒を見てくれる麻薬ディーラーのホアン(マハーシャラ・アリ)とその妻、唯一の友人のケビンだけが心の支えだった。そんな中、シャロンは同性のケビンを好きになる。そのことを誰にも言わなかったが……。

                             シネマトゥデイ

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.64 評価2673件   2019/9/29
 IMDb:7.4(評価5換算:3.89) 評価235290件 2019/9/29
 Rotten Tomatoes 2019/9/29
  TOMATOMETER:98% 評価363件
  AUDIENCE SCORE:79% Average Rating:3.94 評価44756件
 Metascore:99  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.82

評価まとめ

 良い評価:傑作、泣けた、リアル、完璧

 悪い評価:薄っぺらい、気持ち悪い、意味が分からない、つまらない

評価は高いですね。その中では日本は低い方かな。Top 1000 Votersの評価が0.8も下がっているけどTOMATOMETERは98%と意見が割れましたね。若者ほど評価が高いです。女性も少し高めかな。

感想

この映画は3部構成になっています。1部は少年期、2部は高校生期、3部は成年期です。主人公はシャロン。母親はドラッグ中毒で父親はいない環境。学校では「おかま」といじめられる行き場のない環境です。
1部2部は成長の物語で3部はそれを回収していくような内容です。
この映画、白人がほとんど出てきません。だからいわゆる白人に差別される黒人という図式はこの映画にはありません。
この物語の中で黒人はマイノリティではありません。マジョリティです。
その中でシャロンの成長と息苦しさを描いています。


1部でシャロンの成長を支えてくれるのは売人のフアンと恋人のテレサです。
シャロンは無口で伏し目がちです。瞳の中の白目が際立ち、目で演技をしているように見えます。
フアンはドラッグの売人の元締めでいかつい見た目ですが白い歯を見せて笑うと一気に親しみがわきます。歯で演技しているよう。
人間不信気味のシャロンとも距離を縮められる人間性を持っています。
フアンは父親代わりであり、男の生き方を教えてくれる指導者です。
フアンの教えは自分の道は自分で決めろです。


シャロンとフアンの物語のように映画は進んでいきますが2部ではフアンは出てきません。フアンは亡くなっています。環境の悪さがうかがえます。
高校生になったシャロンですが、環境はもっと悪くなります。
母親のドラッグ中毒は少年期よりも進み、いじめは暴力性が増してきます。
高校生のシャロンを支えるのは幼なじみのケヴィンです。
夜の砂浜でケヴィンとマリファナをキメてると接近してキスする二人。
ケヴィンの手はシャロン股間に。とシャロンのゲイ体験を描くのですがこれが良く分かりません。ケヴィンはゲイではありません。
大事なシーンなはずなのに自分には分からない。
海とムーンライトとマリファナが作ったファンタジーとして取りあえずは処理します。


次の日ケヴィンはレゲエ野郎からシャロンを殴るように言われます。
そしてケヴィンはシャロンを殴ります。ケヴィンは立ち上がるなとシャロンに言いますがシャロンは立ち上がりケヴィンに殴られ続けます。
このシーンは辛いですね。ケヴィンは同級生の手前タフでなければいけない。
でもレゲエ野郎をぶん殴るのは怖い。受け入れられる範囲での妥協を受け入れていく心情が表れています。
でも重症なのはシャロンです。ケヴィンからの裏切り、自分には何も無い事に気付いてしまった怒り、絶望、悲しみ、やけくそがシャロンを立ち上がらせているのかもしれません。


次の日シャロンは決意をもって学校に向かいます。そしてクラスに着くと、かばんを置きイスを持ち上げレゲエ野郎に振り下ろします。
シャロンは警察に連れていかれ少年院に入れられてしまいます。
大人になったシャロンはマッチョになっています。顔つきも悪く50セントみたいな風貌です。
そして売人としてのし上がっています。部下の売人はシャロンの顔色を窺っています。
武装しているのは筋肉だけではありません。売人としてのし上がるために自分の心を隠し、売人の幹部として弱みを見せないように武装しています。


そんなときケヴィンから電話がかかってきます。あの時の事を謝りたい。俺は臆病者だった。今は料理人をしてる。今度食べに来ないかと。
同時期に母親とも会います。その時母親から謝罪を受けます。あなたを愛してる。でも私の事はいい。愛が必要な時に与えなかったから。愛さなくていい。でもあんたを愛してる。
自分は結構グッときました。
ずっとわだかまりに思っていたことを母親から言われてシャロンは涙をこぼします。
このあとケヴィンにも会います。近況を話し合う二人。最後にケヴィンの家でシャロンはケヴィンに言います。俺に触れたのは一人。お前だけだ。


1部2部では辛いながらもストーリーは前に進みますが、3部では時間は進んでるけど母親やケヴィンとストーリーが戻っているように見えます。
3部の始まりも母親の怒鳴る夢から始まります。
自分の道は自分で決めろ。で手に入れたものは自分の誇りでもあるのですが同時に虚しさを抱えているようにも見えます。
一生懸命頑張って手に入れたものはこんなもんか。結果は売人かと。
それは手に入れたとも言えるし追い詰められたとも見えます。
頑張ってもまだなお残るこの怒りや悲しみは何か。


3部で母親の謝罪やケヴィンの謝罪を通じて心が解けていくような感覚を味わいます。それは自分のせいでは無いと言ってもらえているようにも感じます。
自分で決めたはずの道なのに満足を得られない現状を母親やケヴィンの謝罪を通じて少し流せたように見えました。
最後にケヴィンと寄り添うシーンが何を意味しているのかは鈍い私には分かりませんでした。
が3部でシャロンが少し救われたことに希望を見ることが出来ました。
これはゲイの物語では無く、マイノリティの物語、寄る辺なき男の物語だと思いました。
内容以外にも見せる力を持った映像で良かったと思います。
役者陣もパワーが伝わってきて見応えがあります。
評価は3.89点と高得点ですが+0.2点で4.09点とします。

 

 

                      評価  4.09点

ブルーベルベット/Blue Velvet

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作品紹介

 ブルーベルベット/Blue Velvet
 1986年 アメリ
 時間:121分
 ジャンル:ドラマ、ミステリー、スリラー IMDbより 

 

 監督:デヴィッド・リンチ
 ジェフリー・ボーモント:カイル・マクラクラン
 ドロシー・ヴァレンズ:イザベラ・ロッセリーニ
 フランク・ブース:デニス・ホッパー

あらすじ

 デヴィッド・リンチ監督によるスリラー。ノース・キャロライナ州ランバートン。製材が主産業ののどかな町。よく晴れた日、大学生のジェフリーは、庭仕事をしていて突然異常な発作に襲われた父を見舞った病院からの帰り道、野原で異様な物を見つけた。手に取ってみると、それは何と切り落とされた人間の片耳だった……。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.86 評価337件   2019/9/29
 IMDb:7.8(評価5換算:3.89) 評価165480件 2019/9/29
 Rotten Tomatoes 2019/9/29
  TOMATOMETER:95% 評価73件
  AUDIENCE SCORE:88% Average Rating:4.20 評価76850件
 Metascore:76  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.98

評価まとめ

 良い評価:リンチワールド、闇、デニスホッパーが良かった

 悪い評価:意味不明、暴力映画、つまらない

評価がとても高いですね。特に男性評価が高いです。そして若いほど評価が高いですね。

感想

評価が高いですね。絶賛レベルです。見ていて雰囲気もった映画だなと思いながら見ていたのですが、ここまで評価が高いとは驚きです。
監督を見たらデヴィッドリンチでした。なので監督分、評価上乗せされたかもしれませんね。
私は見ていてちょっと良く分かりませんでした。リンチ作という事で良く分からないのは納得ですが、イレイザーヘッドよりは分かりました。


主人公のジェフリーは大学生、父親の急病で帰郷する。病院の帰り道、野原で切断された人間の耳を発見する。それを紙袋に入れて父親の友人の刑事に届ける。物凄いストーリーです。がリンチ作と分かっていれば通常運転でしょうか。
刑事の娘サンディが盗み聞きした話ではクラブ歌手のドロシーが関係あるらしいという事でジェフリーはサンディと共にドロシーを調べることに。
ドロシーの家に忍び込み家探しをしているとドロシーが帰ってきました。
慌ててクローゼットに隠れるジェフリー。しかしすぐにバレます。ジェフリーはドロシーの事が好きだと言います。ドロシーに包丁を向けられ裸になる事を強要されます。展開は昔のエロビデオでしょうか。


身体に絡みつくドロシー。なされるがままのジェフリーはドロシーに触ろうとしますが、ドロシーは触らないで。どないやねんですが、良いところで人が来ます。急いで服を持ってクローゼットに隠れるジェフリー。
訪ねてきたのはデニスホッパー演じるフランク。訳わかんないなと思っていたところのデニスホッパー。楽しみですね。
お酒を持ってきてフランクの顔色を見るドロシー。フランクは言います。俺の事をダディと呼べと。期待通りの変態です。イスに座らされ足を広げるように命令します。興奮が高まるフランク。怖がるドロシーにこっちを見るな。そしてドロシーを押し倒し、「マミー、マミー」。何かを口に含みながらマミーと言っています。これがブルーベルベットでしょうか。満足して帰っていくフランク。
このあとジェフリーはドロシーとの関係を深めていきます。一方でサンディにも好きだと調子の良いことを言ってます。サンディとは純愛。ドロシーには「ぶって」とのリクエストに応えながらただれた関係を続けていきます。
とまあずっと変態な展開が続きます。


このジェフリーが主体性あるんだか無いんだかで大学生らしいといえば大学生らしい。大学生とエロなので簡単な話です。
大学生、エロ、デニスホッパー、デヴィッドリンチ。
並べただけで変態映画であることは分かる。
雰囲気も持っているし独特な世界観は好きな人は好きだろうことは想像できる映画になっています。
でも私には分かりませんでした。
世界観だけの映画になってるような気がします。商業的に成立していないような見ていてイライラ感がありました。ただ1986年という事で納得は出来ます。
つまらないんですがエロティックな展開だからか意識を飛ばさず見ることが出来ました。一応記録として。
評価は3.98点とこれもまた意味不明なので-0.5点で3.48点とします。

 

 

                      評価  3.48点

キャリー/Carrie

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作品紹介

 キャリー/Carrie
 1976年 アメリ
 時間:98分
 ジャンル:ホラー IMDbより 

 

 監督:ブライアン・デ・パルマ
 キャリー・ホワイト:シシー・スペイセク
 マーガレット・ホワイト:パイパー・ローリー
 スー・スネル:エイミー・アーヴィング

あらすじ

 超能力少女を描いたS・キングのベストセラーを映画化。友人からも嫌われ、母親からも疎まれている、さえない容姿の女子高生キャリー。だが彼女には怒りを引き金として念動力を発揮する力があった。プロムの夜、悪質ないたずらとも知らずクィーンに選ばれたキャリーの頭上に、ブタの血が降り注ぐとき、惨劇が幕を開けた……。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.84 評価593件   2019/9/23
 IMDb:7.4(評価5換算:3.71) 評価154613件 2019/9/23
 Rotten Tomatoes 2019/9/23
  TOMATOMETER:94% 評価63件
  AUDIENCE SCORE:77% Average Rating:3.83 評価352835件
 Metascore:85  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.79

評価まとめ

 良い評価:監督のこだわり、展開が良い、今見ても怖い

 悪い評価:つまらない、今見ると残念、気持ち悪い

評価がとても高いですね。Top 1000 VotersやTOMATOMETERと映画好き、評論家の方が高いのは珍しいですね。

感想

高校に通うキャリーは気弱で内気な性格なのでいつもクラスメイトにいじめられてます。
冒頭に体育のシーンでみんながキャリーを罵りながらシャワー室に向かいます。
なにも言い返せないキャリーもシャワー室へ。女子高生のシャワー室。これが何気なく撮られているのに時代を感じます。昔はおおらかだったんですね。


キャリーもシャワーを浴びるのですがそれをカメラはしつこく接写で撮ります。
どういうシーンなんでしょう。しばらくしてシャワーと共に血が流れ始めます。
キャリーはシャワー室で初潮を迎えます。パニックになるキャリー。
叫びながら血だらけの手でクラスメイトに血を付けに行きます?
どういう事?キャリーの情緒に少し恐怖を覚えます。


クラスメイトは笑いながらキャリーにナプキンを投げつけます。
そんなキャリーを助けてくれたのは女体育教師のコリンズです。いじめてた生徒たちに罰として体育の補習授業を受けさせます。このいじめでプロムパーティーに行けなくなったクリスはキャリーに仕返しを考えます。
家に帰ったキャリーは母親から初潮が来たことを責められます。なんで?
キリスト教では生理は女性への罰みたいです。これ本当なんかな。
学校ではいじめられ、家では頭のおかしい母親に訳の分からないことで責められノイローゼになりそうですが、ノイローゼになる代わりに超能力を得ることが出来ました。


超能力について図書館で調べているとトミーにプロムパーティーに誘われます。
ここら辺が何でか良く分かりません。ウィキを見るとキャリーをいじめたスーが罪滅ぼしの為恋人のトミーに誘うように言ったとありますが納得いきません。
アメリカ映画を見てるとプロムは一大事です。それに恋人を差し出すなんて。
トミーもなんで引き受けるんでしょう。なんかそこら辺が雑です。
不審に思ったコリンズは二人に詰め寄ります。「キャリーはあなたと釣り合わないわよ。」この先生もずいぶんな事言ってます。


一方クリスは恋人のトラボルタに頼んで豚を殺し豚の血を集めます。
これをプロムクイーンになったキャリーにぶっかける作戦です。
無茶苦茶です。カウンセリングが必要なレベルです。
プロムに行こうとするキャリーを止める母親。キャリーは超能力で母親を押さえつけます。無事家を飛び出るキャリーに向かって母親は「魔女は死すべし」と言い放ちます。こちらもカウンセリングが必要です。


見事プロムクイーンになったキャリーに豚の血が降り注ぎます。これで切れてしまったキャリー超能力全開です。
ドアが荒々しく閉まり、照明は真っ赤になり、消防用のホースから水が全開で出てきます。逃げ惑い叫びまくる参加者たち。別に怖いことは起こってないような。
起こっていることと叫び声や効果音が釣り合っていません。結局最後はプロム会場は火事になってしまいます。消防用のホースの水全開も今となっては。


会場から出るとキャリーをひき殺そうとクリスが車で突っ込みます。
クリスの頭はどうなっているのでしょう。結局超能力で車は事故り大破します。
家に帰り豚の血を洗い流すと母親がまた訳の分からないことを言ってます。
そしてキャリーを抱きしめると包丁をキャリーに突き立てます。
超能力を使い逆に包丁を母親に何本も突き立てます。疲れ切ったキャリーは自分もろとも家を破壊してしまいます。
なんか凄いストーリーです。怖かったのは母親とクリスです。
結局、超能力を手に入れても身近に頭のおかしい人がいると感受性豊かな高校生はメンタルやられるという話でしょうか。


評価を見るとあの頃見た衝撃を語っている方が多かったですね。あの頃を想像できる年代からすると少し共感もできます。学校と家が全てでネットも無く情報がない閉塞的な環境での初潮やいじめ、家と社会の違い、信頼できるはずの学校の先生から名前を覚えてもらえないことやプロムでの異性とのダンス全てが一大事だったあの頃を他の評価を見て少し思い出しました。
冷めた目線もいいですけど今回、他の評価の人の熱みたいなのも感じ勉強になりました。映画の粗を探すだけになってはだめだなと。
とはいえ3.79点は高すぎるので-0.3点で3.49点とします。

 

 

                      評価  3.49点

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン/Year of the Dragon

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作品紹介

 イヤー・オブ・ザ・ドラゴン/Year of the Dragon
 1985年 アメリ
 時間:134分
 ジャンル:アクション、クライム、ドラマ IMDbより 

 

 監督:マイケル・チミノ
 スタンリー・ホワイト:ミッキー・ローク
 ジョーイ・タイ:ジョン・ローン
 バン・スン:ユキオ・ヤマト

あらすじ

 ニューヨークの魔都チャイナタウンを舞台に、新勢力を広げるチャイニーズ・マフィアの若きボスと一匹狼の刑事の戦いを描く。尺のせいもあってかやや冗長だが、バイオレンス・シーンの迫力と主演二人の魅力で見せる好アクション編。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.67 評価169件   2019/9/23
 IMDb:6.9(評価5換算:3.48) 評価12917件 2019/9/23
 Rotten Tomatoes 2019/9/23
  TOMATOMETER:56% 評価18件
  AUDIENCE SCORE:52% Average Rating:3.32 評価8462件
 Metascore:-  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.49

評価まとめ

 良い評価:ミッキーローク、ジョンローン、カッコイイ、

 悪い評価:古臭い、刑事が無茶苦茶、

日本評価が高いですね。あと男性評価が高いのもマフィア映画だからでしょうか。Metascore評価が無かったのと他の評価数も少ないのは意外でした。もっと有名な映画かと思ってました。

感想

1985年の作品です。ミッキーロークも若かったですね。最後何処で見たか忘れましたがトラボルタと同じでなんかプロレスラーみたいな風貌でした。
舞台はニューヨークのチャイナタウン。ジョンローン演じる若きチャイニーズマフィア、ジョーイとミッキーローク演じるニューヨーク市警の刑事をスタンリー。
なんかハードボイルドな感じです。あの時代80年代をおっさんで過ごした人たちの美意識が詰め込まれているような内容です。


ジョーイはチャイニーズマフィアの中でのサクセスをスタンリーはそんなジョーイを追い詰めていく刑事そんな二人の男の物語。
男の物語なのでスタンリーの捜査も強引です。チャイニーズマフィアのところに一人で令状も持たず乗り込みます。無茶じゃないでしょうか。
しかし中国人のメガネ率が高すぎます。チャイニーズマフィアというより中間管理職の会合という感じ。
日本人も昔はサムライのイメージでしたが次はメガネ出っ歯なのでアジア人はメガネのイメージが高いのでしょうか。


ジョーイも自分の組織の中華屋にヒットマンを送り込みマシンガンをぶっぱなします。これがなかなかの迫力。
一般人も巻き込みマシンガンを打ち込むシーンは1985年とは思えない迫力を感じます。
ジョーイはこのヒットマンを殺し組織での発言力を強めていきます。
好き勝手し放題の相手に怒るスタンリー。でも奥さんはもっと怒ってます。奥さんは30代半ばで早く子供が欲しいのにスタンリーは捜査に没頭。
ここまではいいです。男の物語なので。だけどこの後スタンリーは中国人記者と不倫をして奥さんに別れ話をします。これはちょっと不満かな。
男の物語は恋愛なんかしてる場合じゃないです。ジョーイと血で血を洗う銃撃戦に突っ込んでいかなければ。出てくる女は娼婦か我慢するだけの奥さんぐらいで十分です。


ジョンローンは結構頑張ってます。麻薬王のところに麻薬を仕入れに行くときに競合のマフィアのボスの生首を持っていく演出は欧米には無い、アジア系独特の残酷性を表現できていたと思います。
評価ではジョンローンカッコイイの評価が多かったですが私はちょっと役に合ってないかなと思いました。ちょっとさわやかな男前すぎるかな。非情な感じは少しに合わないような気がしました。
最後の対決のシーンも少し残念ですね。ジョンローンもあんな土俵に上げられるのも役に合ってないように思いました。
美意識とか雰囲気とかバイオレンスは楽しめましたがストーリーはもう少し頑張って欲しかったかな。
評価は3.49点そのままとします。

 

                      評価  3.49点

キューティ・ブロンド/ハッピーMAX/Legally Blonde 2

 f:id:theater32:20190922122733j:plain

作品紹介

 キューティ・ブロンド/ハッピーMAX/Legally Blonde 2
 2003年 アメリ
 時間:95分
 ジャンル:コメディ IMDbより 

 

 監督:チャールズ・ハーマン=ワームフェルド
 エル・ウッズ:リース・ウィザースプーン
 エメット・リッチモンドルーク・ウィルソン
 ヴィクトリア・ラッド下院議員:サリー・フィールド

あらすじ

 ハーバード・ロー・スクールを優秀な成績で卒業したエルは、晴れて大手法律事務所に勤めることになった。恋人エメットとの結婚を3ヶ月後に控えたある日、彼女は愛犬ブルーザーの母親も招こうと思い立つ。さっそく母犬探しを始めたエルとブルーザーだったが、ようやく見つけた母犬はとある実験施設で化粧品開発のための実験台にされようとしていた。怒り心頭のエルは、事務所の会議で動物実験を止めさせるためにその化粧品会社と戦うことを提案する。しかし、相手が事務所のクライアントだったことから、逆にエルのほうがクビを宣告されてしまう…。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.59 評価240件   2019/9/22
 IMDb:4.8(評価5換算:2.47) 評価57711件 2019/9/22
 Rotten Tomatoes 2019/9/22
  TOMATOMETER:37% 評価155件
  AUDIENCE SCORE:43% Average Rating:3.06 評価471811件
 Metascore:59  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.04

評価まとめ

 良い評価:元気が出る、面白い、エル可愛い、1も見て欲しい

 悪い評価:1の方が面白かった、無理がある、ラブ要素が欲しかった

1に引き続き日本の評価が高いですね。あとは女性評価も高いですね。IMDbで男4.3女5.2の評価でした。45歳以上は5.4なので前作ほど強くなかったです。

感想

前作でロースクールを優秀な成績で卒業したエル。大手法律事務所でバリバリ働き出世も目前。エメットとも結婚が決まり順風満帆です。三ヶ月後の結婚に飼い犬のブルーザーの母親を招こうと母犬探しを始めたエル。
ようやく見つけた母犬は化粧品開発の実験台にされる運命でした。事務所の会議でこの化粧品会社と戦う事を提案するのですが、化粧品会社と取引があったので上司からは逆にクビを宣告されてしまいます。
相変わらずですね。飼い犬の母親を探すとかどっからそんな発想で出来るのでしょうか。「ちょっと何言ってるか分からない」ですね。


化粧品会社と戦うのではなく犬が実験に使われているという根本を変えるためには法律を変えなければとワシントンに向かいます。
行動力がいつも凄いですね。人に恵まれるというのも前作同様でしょうか。
印象に残っているのは前作も登場したデルタ・ヌーです。
終盤に法案を通すために必要な票集めをするときにエルがデルタ・ヌーに電話をします。すると全国のデルタ・ヌー会員がワシントンに集結してきます。
1のウィキを見ると社交クラブとあるのですが組織力が凄いです。
フリーメイソンみたいなものでしょうか。メンバー全員エルみたいだとしたら相当怖いですね。


その後投票をカウントしていくのですが総得票数はどれくらいなのでしょうか。218を集めればいいらしいのですが総得票数が分からない中カウントしていき盛り上げようとするので日本人視聴者は置き去り感を感じるのではないでしょうか。
最後のスピーチの場面でエルは法案の原稿を置き自分の言葉でスピーチをします。論理的な重要性よりも感情に訴えかける展開は映画ではお決まりの展開なのですが、見ていてそこまで盛り上がりません。
前作はベタを続けて行っても入り込める力強さがあったのですが、今回は1ほどには入り込めません。なぜでしょうか。


他の人の感想を見ていて多かったのは1のエルよりも2のエルの方が見ていてイライラしたという評価が多かったですね。脇役の印象が薄いという評価もありました。だから撮り方が悪かったのかもしれません。
もう少し一つ一つのエピソードを丁寧に撮ることでエルの良さが引き出せたのかもしれません。
ただ1同様に2も面白かったという評価も多かったので一概には言えませんが。
1が面白かった人は2を見てみるのも良いかもしれませんが1が面白くなかった人は2を見る必要はないかもしれません。
評価も3.04点と1よりも大分下がっています。それでも3点ぐらいはあったかなと思うのでそのまま3.04点とします。   

 

 

                      評価  3.04点

キューティ・ブロンド/Legally Blonde

f:id:theater32:20190922122650j:plain

作品紹介

 キューティ・ブロンド/Legally Blonde
 2001年 アメリ
 時間:96分
 ジャンル:コメディ、ロマンス IMDbより 

 

 監督:ロバート・ルケティック
 エル・ウッズ:リース・ウィザースプーン
 エメット・リッチモンドルーク・ウィルソン
 ストームウェル:ホランド・テイラー

あらすじ

 陽気で天然ブロンド美人のエル・ウッズ。大学ではファッション販促を専攻し、成績も優秀で女性社交クラブの会長を務めるほどの人気者。そんなエルがいま何よりも待ち望んでいるのが政治家志望の恋人ワーナーのプロポーズの言葉。しかしある日、ワーナーが切り出したのは別れ話。議員の妻にブロンドはふさわしくないというのが理由。突然のことに動転するエルだったが、ワーナーがハーバードのロー・スクールに進学すると知ると、自分もそこに進みワーナーに認めてもらおうとファイトを燃やし、みごと超難関の試験を突破するのだったが……。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:4.43 評価866件   2019/9/22
 IMDb:6.2(評価5換算:3.25) 評価168716件 2019/9/22
 Rotten Tomatoes 2019/9/22
  TOMATOMETER:69% 評価143件
  AUDIENCE SCORE:72% Average Rating:3.79 評価972149件
 Metascore:59  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.82

評価まとめ

 良い評価:元気が出る、面白い、ポジティブ、スカッとする

 悪い評価:ご都合主義、ストーリーがありえない、女子向け

日本の評価が異常に高いですね。日本人が好きそうな感じですね。あとは女性評価が高いですね。IMDbで男5.9女6.7の評価なので結構顕著じゃないでしょうか。その中でも45歳以上は7.0なので大分高いです。

感想

エルは恋人のワーナーからのプロポーズを待ってたのですがその席で振られてしまいます。
その理由はブロンドだからとか将来政治家になるのにその妻にふさわしくないという事。
泣いてしまうエル。しかし涙は一切出ていません。振る理由、涙なしでの泣きの演技。コメディを予感させる始まりです。
エルですがYahoo!映画の映画レポートでシャクレ顎のバービー人形と書かれてました。ひどい事書くなーと思いましたが、確かに顔は独特です。私は細い体尖った顎大きな目でなんか宇宙人みたいだなと思いました。私も大概ひどいですね。


でもこれが終わるころにかわいく見えれば成功じゃないでしょうか。
エルは一念発起してワーナーが進学する超難関ハーバードのロースクールを目指します。水着姿で自己推薦をする謎のビデオをハーバードに送り付け猛勉強の末ハーバードに受かります。
鉄のメンタルそしてポジティブを患っています。
凄い展開ですが、割とアメリカのドラマ、映画を見ていると持っている人は全てを持っているように思います。逆に持ってない人は何も持ってない。
美形で文武両道でお金持ち。持つ者と持たざる者が際立つ社会を描いていることが多いように思います。
なのでエルは地頭が良かったと自分に言い聞かせ映画を見ます。


ファッショナブルないでたちでハーバードに通うエルは浮きまくりです。
再会したワーナーからもエルは頭が悪いから見たいなことを言われます。
ハーバードに受かったのに頭が悪い。闘志に火が付くエル。
頭角を現すエル、ついに凄腕弁護士で教授のキャラハン法律事務所に実習生として採用されます。ワーナーと恋人のヴィヴィアンも選ばれます。クラスで4人しか選ばれない実習生のポスト。エルもワーナーも頭悪そうですが選ばれます。
エルのポジティブさやサクセスを王道のパターンで描いていく。使い古されたパターンですが今でも通用する力強さを感じます。


正しく生きていれば良いことがあるそんな誰もが持っている希望みたいなものを感じさせてくれます。
エルはいつでもポジティブで積極的、エルに関わった人は皆幸せになっていきます。座敷童を体現しているエル。
そんな座敷童効果は視聴者にも波及しているのかもしれません。
元気になるとかの評価が多かった印象を受けます。
この映画、ブロードウェイやオーストラリア、日本でもミュージカルになります。そして色々な賞を受賞、ノミネートされます。
この映画の持っているパワーを感じます。


終わるころにエルは可愛く見えればと書きましたがまあ可愛く見えました。
笑顔で元気いっぱいそれだけで女性は2割増し可愛く見えます。
だから実生活でも笑顔で元気いっぱいを体現できれば座敷童効果があるかもしれません。
評価は3.82点と高すぎなので-0.3点で3.52点とします。これでも少し高く感じますが96分と時間も短く見やすかったので3.52点とします。

 

                      評価  3.52点

ジュピター/Jupiter Ascending

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作品紹介

 ジュピター/Jupiter Ascending
 2015年 アメリ
 時間:127分
 ジャンル:アクション、アドベンチャー、SF IMDbより 

 

 監督:ウォシャウスキー姉弟
 ケイン・ワイズ:チャニング・テイタム
 ジュピター・ジョーンズ:ミラ・クニス
 スティンガー・アピニ :ショーン・ビーン

あらすじ

遺伝子操作された元兵士のケイン(チャニング・テイタム)は、ある女性を守るという任務のために宇宙から地球に派遣される。シカゴで清掃員として働くジュピター(ミラ・クニス)は、殺伐とした大都会での暮らしに嫌気が差していた。だが、実は彼女こそが、地球のみならず宇宙を変化させる可能性のある遺伝子を備えた唯一の人物だった。

                             シネマトゥデイ

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:2.52 評価1043件   2019/9/16
 IMDb5.3(評価5換算:2.74) 評価168936件 2019/9/16
 Rotten Tomatoes 2019/9/16
  TOMATOMETER:27% 評価258件
  AUDIENCE SCORE:38% Average Rating:2.87 評価95118件
 Metascore:40  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:2.71

評価まとめ

 良い評価:面白い、美しい、迫力、チャニングテイタムが良かった

 悪い評価:駄作、面白くない、良く分からない、マトリックスのが良かった

評価は低いです。女性評価が少し高いです。また高評価もそれなりに多いので一方的な低評価ではありません。Yahoo!映画では4と5の評価で19.6%あるので高評価も多かったです。

感想

ウォシャウスキー姉弟が監督です。この姉弟マトリックスの監督脚本もしています。マトリックスが出てきたときは驚きましたね。
なんか新しくて迫力あってびっくりしたのを覚えています。
このジュピターという作品も見て驚きました。あまりの映像の綺麗さに。


主人公のジュピターはシカゴの清掃員です。ネットオークションに出されている父が持っていたのと同じ望遠鏡が欲しく、お金を得るために卵子提供手術を受けるのですが、手術室で医者と看護師に殺されかけます。なんとこの医者と看護師は異星人です。そこに現れたケインが異星人を倒しジュピターを助けます。そこから異星人とケインの鬼ごっこが始まります。
これが大迫力です。人類よりも文明が発達している異星人がシカゴの街をぶっ壊しながらケインを追いかけます。


作戦は多勢に無勢そしてレーザー光線みたいなものを撃ちまくります。
文明が発達しても今と変わらないんですね。
しかしケインには一発も当たりません。うーんマトリックス
映像が綺麗ですね。圧倒されます。3D作品という事らしいですが映画館で見た人はさぞ驚いたと思います。
敵をやっつけ逃げ切ったケイン。ぶっ壊された街をみて不安になるジュピター。当たり前です。
ケインの説明によると敵が街を修復する。そして短期記憶を消す技術を持っているという事です。MIBですね。


しかし死者はいないのでしょうか。スマホで全員がジャーナリスト時代に記憶を消すだけで大丈夫なのでしょうか。納得できませんがジュピターは納得します。ジュピターが納得すればそれでいいと思います。
ストーリーは詰め込みすぎてて良く分かりません。3兄弟の覇権争いに巻き込まれたみたいです。
長兄のバレムにさらわれたジュピターを助けに乗り込むケイン。ケインが何かバイクのような乗り物でツッコむのですが、これがいけなかったみたいでバレムの要塞?が崩壊していきます。砂上の楼閣の様です。


ぶっ壊れていく世界。ジュピターを助け出すケイン。崩れていく世界を避けながら一度も当たることなく逃げ出すケイン。
ド迫力です。この要塞脆すぎるだろとかケインはなんでこんなに避けれるのかとかどうでもいいほど映像が綺麗です。
ストーリーももはやどうでもいいです。というかついていけませんでした。
映像、CGを楽しむ映画だと思って見ました。
ジュピターがもう少し表情豊かだともっと魅力的になったかな。ケインも終始仏頂面だし。
評価2.71と低めですね。自分も良く分からんとなんか凄いものみたという両方ですね。+0.2点で2.91点とします。

 

 

                      評価  2.91点

パリより愛をこめて/From Paris with Love

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作品紹介

 パリより愛をこめて/From Paris with Love
 2010年 フランス
 時間:92分
 ジャンル:アクション、クライム、スリラー IMDbより 

 

 監督:ピエール・モレル
 チャーリー・ワックス:ジョン・トラボルタ
 ジェームズ・リース:ジョナサン・リース=マイヤーズ
 キャロリン :カシア・スムトゥニアク

あらすじ

CIAの異端児諜報(ちょうほう)員ワックス(ジョン・トラヴォルタ)とコンビを組んだことから、地味な諜報(ちょうほう)活動の日々が一転、危険な麻薬捜査に乗り出すこととなった駐仏アメリカ大使館員のリース(ジョナサン・リス・マイヤーズ)。捜査を続けるうちに、二人は爆弾テロリストによるアメリカ政府要人暗殺計画を突きとめる。

                             シネマトゥデイ

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.66 評価738件   2019/9/16
 IMDb6.5(評価5換算:3.28) 評価107828件 2019/9/16
 Rotten Tomatoes 2019/9/16
  TOMATOMETER:38% 評価160件
  AUDIENCE SCORE:54% Average Rating:3.30 評価155647件
 Metascore:42  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.41

評価まとめ

 良い評価:トラボルタがカッコいい、迫力ある、ピエール・モレル監督

 悪い評価:酷い、感情移入できない、96時間のコンビなのに面白くない

評価は普通です。日本が少し高いですかね。評論家、映画好きが評価が低いいつもの感じです。

感想

リースは在仏アメリカ大使館で働く外交官ですがその実はCIAの見習いです。
なんかカッコいいですね。無精ひげを生やしているのにおしゃれに見える。あれは整えているのでしょうか。そんな賢くてスマートでおしゃれなリース。
私生活でも恋人キャロリンに婚約指輪をプレゼントされ充実しています。


そんなある日上司の命令でワックスと組むことに。このワックスを演じるのがジョントラボルタ。昔はダンサーを目指していたのに今はスキンヘッドのプロレスラーという出で立ち。月日の流れを感じます。
リースを引き連れ中華屋に行きます。ご飯を食べながら話していたら急にワックスが中華屋のウェイターに絡み始めます。そして銃口を突き付けるワックス。
驚く間もなく銃撃戦の開始です。厨房からは白い調理服を着てマシンガンをぶっぱなしながら何人も出てきます。
リースそっちのけで銃撃戦を繰り広げるワックス。ド迫力です。
ウェイター以外全員撃ち。天井を撃つと天井の穴からはコカインが滝のように落ちてきます。リースに花瓶で受け止めるよう指示するワックス。
花瓶を手にコカインを受け止めながら茫然とするリース。


なんかすごいシーンです。中華屋は世を忍ぶ借りの姿なのでしょうか。コカイン製造と中華屋の二足の草鞋。それでいてあれだけのマシンガンとぶっ放す料理人だかマフィアだかの稼働力。映画の方向性を示す大事なシーンです。
コカイン満タン花瓶を抱えながらワックスに連れまわされるリース。
なんかシュールです。昨日までおしゃれにスマートに生きてたのに。


真横で拳銃撃ちまくり、殺しまくりのワックス。体調悪いんで帰っていいですかと言いたいです。こんな仕事聞いていません。働き方改革はCIAにはまだ浸透していないみたいです。
この映画はピエール・モレル(監督)とリュック・ベッソン(原案)です。
Yahoo!映画の映画レポートではカーマニアのリュック・ベッソンがカメラワークに惚れこんで演出を任せたモレルとあります。
銃撃戦、カーチェイスはド迫力で何も考えずに楽しむのが良い視聴法だと思います。


恋人のキャロリンは結局テロリストでリースはそのハニートラップにかかるのです。キャロリンは可愛くて魅力的なのですが、ここら辺のストーリーは取ってつけたような感じです。キャロリンが成立してないように思うのですがこういった映画はアクションが成立していたら成功だと思うので成功じゃないでしょうか。
キャラやストーリーがもう少し納得出来たら続編が作られる大成功になったと思います。
評価は3.41点ですが-0.2点で3.21点とします。

 

                                                                                 評価  3.21点

ミザリー/Misery

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作品紹介

 ミザリー/Misery
 1990年 アメリ
 時間:108分
 ジャンル:ドラマ、スリラー IMDbより 

 

 監督:ロブ・ライナー
 ポール・シェルダン:ジェームズ・カーン
 アニー・ウィルクス:キャシー・ベイツ
 バスター保安官 :リチャード・ファーンズワース

あらすじ

 雪山で事故に遭遇したベストセラー作家を助け出したNo.1ファン。身動きの取れない作家は彼女のロッジで看護を受けるが、次第に彼女の狂気が浮かび上がってくる。「恐怖のメロディ」に代表される、あぶないファン心理をついた作品の中では、主人公とファンの間に“作品”という媒体を通して、恐怖シーンを始めとしたストーリーを展開させてある所がポイント。

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日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:4.39 評価1016件   2019/9/15
 IMDb:7.8(評価5換算:3.94) 評価167154件 2019/9/15
 Rotten Tomatoes 2019/9/15
  TOMATOMETER:90% 評価67件
  AUDIENCE SCORE:89% Average Rating:4.09 評価177690件
 Metascore:75  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:4.14

評価まとめ

 良い評価:怖い、キャシー・ベイツが凄い、古いけど怖い

 悪い評価:雑な作り、つまらない、原作の方が良い、

評価は高いですね。絶賛レベルです。IMDbは10段階評価で1から6で10.2%1から4で1.5%です。驚異的ですね。

感想

評価高いですね。キャシー・ベイツはこれでアカデミー主演女優賞を受賞とあります。大成功の映画ですね。
原作はスティーヴンキングの同名小説です。私も何年か前に小説を読みました。
怖くて面白くて良くできている小説だと思いました。スティーヴンキングの小説はこれだけしか読んだことありませんが面白かったです。


ミザリーシリーズの作者であるポールシェルダンは新作を書き上げた帰り道で自動車事故で重傷を負ってしまいます。そんな彼を助けたのがナンバーワンファンを自称するアニーウィルクスでした。自宅で看護しながらも徐々にその狂気の片鱗を見せてくるというストーリーです。
アメリカの監禁事件は映画でも小説でも実話でもだいたい犯人は白人男性ですね。女性犯人という発想は面白いですね。


アニーはミザリーシリーズの最新作の結末が納得いかないとポールに原稿を燃やさせます。
両足を複雑骨折して看護師のアニーに看護されるのですが、自力で歩けない中突然切れたりするアニーに監禁される恐怖。足を見ると紫色に変色していて早く治療しなきゃいけないんじゃないかと思わずにいられない所とか。
恐怖と絶望が伝わってくる映像は小説の再現率も高いのではないでしょうか。


でもポールは諦めません。車いすで動き回り部屋の鍵をヘアピンで開けて家の中を動き回ります。そしてある日包丁を布団に隠し持ち反撃を試みます。
しかし部屋を出ていたことがばれある夜、急に注射を打たれロープでベッドに縛り付けられ両足をハンマーで折られます。
怖いですね。アニーは言います。人形のペンギンの向きが違った。
見ながら恐怖と共に「でもそれ何日も前から向き違ってましたやん。」となんか不条理を感じツッコミを入れます。
がそもそも監禁自体が不条理なのでこのツッコミはまんまと映画の世界に引きずり込まれた証かもしれません。


1990年作と知っていて見たのですが、もっと古い映画じゃないかなと思いました。同じSキングのシャイニングと同じぐらい1980年ぐらいの映画のように見えました。
物語の進め方だったり伏線だったりがすごく古臭い感じです。
またポールの役も45歳と現代ではありえないぐらい歳をとっているように見えます。これでトム・クルーズやブラピより年下なんて。
そんなところも含めてなんか全体的に古い映画の印象を感じました。


だからもう少し頑張って欲しかったかな。
小説の方がアニーの顔色を窺っている様子や機嫌を取ったりと恐怖や緊張、ポールの変わっていく様子だったりが細かく描けていたかな。
でも原作がしっかりしているので古臭い作りでも怖さが伝わってきて面白かったです。
評価4.14点と高すぎだと思うので-0.4点で3.74点とします。

 

                      評価  3.74点

カリフォルニア/Kalifornia

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作品紹介

 カリフォルニア/Kalifornia
 1993年 アメリ
 時間:118分
 ジャンル:クライム、ドラマ、スリラー IMDbより 

 

 監督:ドミニク・セナ
 アーリー・グレイス:ブラッド・ピット
 アデール・コーナーズ:ジュリエット・ルイス
 ブライアン・ケスラー:デイヴィッド・ドゥカヴニー

あらすじ

 ブラッド・ピット主演によるバイオレンス映画。連続殺人を研究し、その本を出版しようとしている作家のブライアンは、恋人でポルノグラフィックな写真を撮っている写真家のキャリーと共に有名な殺人現場を訪ねながら、憧れの地“カリフォルニア”を目指し殺人検証の旅に出掛けた。しかし旅費を浮かせる為募った同乗者、アーリーと彼を盲目的に愛するアデールの本性を彼らは知らなかった……。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.23 評価185件   2019/9/15
 IMDb6.7(評価5換算:3.40) 評価48137件 2019/9/15
 Rotten Tomatoes 2019/9/15
  TOMATOMETER:58% 評価31件
  AUDIENCE SCORE:64% Average Rating:3.54 評価46850件
 Metascore:49  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.39

評価まとめ

 良い評価:ブラピが良い、豪華キャスト、名作、

 悪い評価:つまらない、ストーリーもオチも残念、ブラピが勿体ない

評価は普通です。映画好き、評論家は評価低めです。女性評価が高いのはブラピのおかげかな。

感想

殺人鬼の犯行現場に訪れながらカリフォルニアを目指すブライアンとキャリー。
旅費を浮かすために同乗者を募っていたところに現れたのがアーリーとアデール。
このアーリーが実は殺人犯カリフォルニアへの道すがらも人を殺してお金を取っていきます。


殺人鬼のルポを書くために犯行現場を巡っているのにまさか同乗者が殺人鬼とは。なんか間抜けな設定ですが、そんなお人好しな感じがブライアンは良く出ています。いかにもおおらかなお坊ちゃんという感じがぴったしですね。
彼女のキャリーはちょっとエロチックな写真を撮る写真家です。キャリーはちょっと神経質でアーリーのガサツな感じがどうにも受け入れられません。
お人好しのブライアンとキャリー。きっと結婚したら尻に敷かれるでしょう。


アデールは一本ねじが足りないような女です。アーリーが酒や煙草や汚い言葉を止めろと言えば従う、従順で素直な女です。なんかアホだけど可愛い。
私の好み的には神経質なキャリーよりアホなアデールでしょうか。昔は逆だったかな。おっさんになったのかな神経質なキャリーはしんどいです。
後つくづく女性は笑顔だなと思いました。


そして物語のキーマン。殺人鬼のアーリーです。このアーリーのキャラクターが良く分からない。それが残念な結果になっています。
殺人鬼と言えば冷静なサイコパスか粗暴な犯人かという感じでしょうか。このアーリーは常にへらへらしている感じです。
恋人のアデールの事をママと呼んだりキャラ設定をしているのですが、なんかバックボーンが見えないというか。
サイコパスはその見えない感じが良いと思いますし、粗暴犯は逆に見えすぎるペラペラな感じが良いと思うのですが。
アーリーはへらへらしていてそのペラペラな感じをそのまま受け入れれば殺人鬼にはならないんじゃないかな。


アデールの事をママと呼んだり含みを持たせたいのかもしれないのですが、私の中で最後までキャラが確立できなかった感じです。
最後にアーリーはアデールを殺し、キャリーを新しいママにしてさらいます。
ブライアンは助けてくれたお婆さんに警察に連絡してくれと言い残し助けに行きます。イキって車で飛び出たのにアーリーの潜伏先近くで事故って車がクラッシュ。
そのシーンが少し面白かったです。「なんでやねん。なんのシーンやねん。」です。
殺人ルポ取材の同乗者が殺人鬼。なんか頑張れば面白い映画になりそうな予感だったのですが。
評価は3.39点から-0.3点で3.09点とします。

 

                      評価  3.09点