32型シアター

32型のテレビで見た映画とその周辺のブログです。

特捜部Q 檻の中の女 /KVINDEN I BURET/THE KEEPER OF LOST CAUSES

f:id:theater32:20191014214026j:plain

作品紹介

 特捜部Q 檻の中の女 /KVINDEN I BURET/THE KEEPER OF LOST CAUSES
 2013年 デンマーク
 時間:97分
 ジャンル:クライム、ミステリー、スリラー IMDbより 

 

 監督:ミケル・ノルゴート
 カール・マーク:ニコライ・リー・コス
 アサド:ファレス・ファレス
 ミレーデ・ルンゴー:ソニア・リヒター

あらすじ

 デンマークの作家J・エーズラ・オールスン原作の『特捜部Q』シリーズを映画化したサスペンスドラマ。未解決事件を扱う窓際部署所属刑事の活躍が、スリルあふれる描写で綴られる。捜査ミスにより部下を殉職させ、自身も重傷を負った経験を持つ殺人課の刑事・カール。新設部署である特捜部Qへ配属されることになったが、そこは未解決事件の残務整理を主な業務とする閑職部署だった。仕事をしていく中で、カールは5年前に起きた女性議員の失踪事件に興味を持つ。議員のミレーデが、船から姿を消した後自殺として処理されていたのだ。助手アサドの力を借りながら、カールは再調査に挑むのだが…。

                             allcinema ONLINE

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.80 評価491件   2019/10/13
 IMDb7.2(評価5換算:3.68) 評価21960件 2019/10/13
 Rotten Tomatoes 2019/10/13
  TOMATOMETER:70% 評価27件
  AUDIENCE SCORE:67% Average Rating:3.51 評価986件
 Metascore:62  

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.66

評価まとめ

 良い評価:北欧ミステリー、ミレニアムスタッフが良い、ハードボイルド

 悪い評価:退屈、ミステリー要素が不足、遅い、ツッコミどころが多い

評価は高いですね。Top 1000 Votersの評価が0.7も下がってます。女性評価が比較的高め。

感想

デンマークの映画です。珍しいですね。アメリカ以外の映画は風景とか文化が違うのが楽しいです。
見た後に分かったのですが、ミレニアムシリーズのスタッフが作ったという事です。面白かった記憶があります。


殺人課の刑事カール・マークがある事件で部下を失い、自身も重傷を負って、復職後に特捜部Qへの転属を命じられる。そこは終わったとされる調査報告書の整理が仕事の閑職です。
相棒は中東系のアサド。資料の中にあった5年前の美人議員ミレーデ・ルンゴー失踪事件に違和感を感じ真相を調べていくというストーリー。


このカールなかなか雰囲気を持った役者です。口数が少なくいかにもハードボイルドの雰囲気。そして北欧という事もあり画面は暗い。
意識が飛びそうです。他の人の評価にもありましたが、展開が遅くカールも口数が少なく、画面が暗く、前半は眠たくて仕方なかったです。
展開としては調査をしながらも失踪したミレーデの現状が出てくるので何も分からない中調べるだけの映像というわけではありません。こういう展開は後半のどんでん返しがしづらい反面、退屈さは軽減されます。


ミレーデは犯人に捕まり加圧室?の密室の中。犯人の声だけ聞こえてきます。
1年ごとに加圧のメモリを上げられていくという、緩い拷問付きの監禁。
加圧、想像が全くできないけどなんだか恐ろしい拷問です。
でも想像が出来ないので眠気は飛びません。
カールは少しづつ犯人に近づくのですが、その展開がハリウッド映画に慣らされているせいかとても遅く感じます。


しかし眠気はだんだんと無くなっていきます。後半にかけて視聴者を引き込んでいきます。
評価の中で結構あった3分の1見て止めたとか半分見て止めたとか、途中で見るのを止めた人結構多かったのですが、後半から面白かったです。


じゃあ後半何が起こったかなのですが、それは自分にとってミステリーで大事だと思う事が後半にあったからです。
トリックの解明、サイコパスな犯人の登場、犯人との命を賭けた死闘。色々あると思うのですが、私が考えるミステリーの大事な要素は動機です。
なぜこんな犯罪を犯したのか。その犯人の動機が分かってくることが私の中で大事な要素です。だからサイコパスが犯人の時は一番がっかりです。
理解しようの無い者の犯罪なんか興味がありません。
トリックを滔々と明かしていく展開もあまり好きではありません。トリックが主役になっているので。


だから名探偵コナンよりも金田一少年の方が私は好きでした。
コナンはトリック。金田一少年は犯人の動機が見どころだから。
この映画後半からラストにかけ犯人のバックグラウンドが分かってきます。
それの見せ方が上手くなぜこんな犯罪を犯したのかが分かってくるので見ていてなんかすっきりします。そして引き込まれます。


でもこれって日本の火サスと同じ手法では。火曜サスペンス。皆さん覚えてるでしょうか。日本の王道2時間ミステリーです。私はあまり見ないけど。
崖の上での犯人の告白そして回想シーン。この映画は崖の上で告白しませんが。
この映画45歳以上の女性の評価が一番高かったです。
それは火サスの視聴者層とまるかぶりのような。
だからこの映画ハードボイルドのスタイルで撮られた火サスです。
日本の評価の方が高いのもお馴染みだからでしょうか。
評価は3.66と高めですがそのまま3.66とします。

 

                                                                                 評価  3.66点