32型シアター

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間奏曲はパリで/La Ritournelle

 

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作品紹介

 

 

 間奏曲はパリで/La Ritournelle
 2014年 フランス
 時間:98分
 ジャンル:コメディ IMDbより 

 

 監督:マルク・フィトゥシ
 ブリジット: イザベル・ユペール
 グザヴィエ :ジャン=ピエール・ダルッサ
 ジェスパー: ミカエル・ニクヴィスト

あらすじ

ノルマンディーの片田舎で畜産業を営むブリジット(イザベル・ユペール)とグザヴィエ(ジャン=ピエール・ダルッサン)は夫婦仲も仕事も順調だが、子供は家を出て、ブリジットは実直だが無骨な夫との暮らしになかなか慣れなかった。そんな折、隣家のパーティーで魅力的なパリジャン、スタン(ピオ・マルマイ)と出会いひそかにときめく。未知なる期待を胸に秘め、夫にうそをついて単身パリへ向かうブリジットだったが……。

                             シネマトゥデイ

日本と世界の評価

評価

 Yahoo!映画:3.59 評価125件   2019/6/16
 IMDb6.3(評価5換算:3.19) 評価694件 2019/6/16
 Rotten Tomatoes 2019/6/16
  TOMATOMETER:100% 評価11件
  AUDIENCE SCORE:63% Average Rating:3.54 評価126件
 Metascore:- 

 Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE

 単純平均評価:3.44

評価まとめ

 良い評価:イザペル・ユペールが良い、熟年夫婦の物語、静かで良い映画

 悪い評価:共感できない、少し退屈

 評価は高め、レビューも概ね肯定的です。ただ評価数が少ない映画です。Metascoreでは採用されていない映画。なので評価の信頼度は少し下がるのかな。

感想

全体的に高めの評価です。自分の予想としては日本評価が下がるのかなと思ったのですが日本評価の方が高かったです。女性評価も気になったのですがそんなに男性と変わることはなかったです。
映画はあらすじの通りです。主人公のブリジットですが可愛くてまだ女を捨てていません。一方、夫のグサヴィエはおっさん丸出しです。渋みはあるけど女性がときめくようなタイプではありません。


子供は家から出てパリで暮らしています。熟年夫婦二人の生活。仕事は畜産で奥さんも手伝っているので仕事でも家庭でも同じ時間を過ごす倦怠期の夫婦。
妻のブリジットは夫のグサヴィエとの小さな口論や引っ掛かりを持っています。
グサヴィエの方はそんな奥さんの気持ちは知る由も無し。
よくある熟年夫婦の構図ですが。夫婦の神経質な方がいつも引っ掛かりを持ってしまいますよね。それが夫の場合はモラハラになりがちなのでしょうか。
私は未婚ですし、結婚もしたこともないので熟年夫婦の気持ちは分かりませんが。


そんなブリジット、隣家のパーティーで知り合ったパリ在住の男前スタンとの再会を求めてパリに行きます。夫にはパリの皮膚科に行くと言って2泊3日でパリに行きます。
凄い行動力です。この行動力を支えているのは女としての自信なのでしょうか。
柴田理恵ではこういう行動に出ないかもしれません。


しかし思っていた再会ではなくスタンも思っていた感じと違い少しがっかり。
スタンからは最後に熟女向けの出会い系があるよと言われる始末。
ちょっとがっかりのブリジット。ホテルに戻るとデンマーク人のジェスパーと知り合います。夫のグサヴィエは妻の行動を怪しみパリに様子を見に行きます。
そこでブリジットとジェスパーの楽しそうなデートを見てしまいます。
グサヴィエは何も言わず息子に会ってから家に帰ります。家では一緒に働いている仲間から「あなたも昔浮気したよね。その時奥さんは辛そうにしてたよ。奥さんは帰ってくるよ」みたいなことを言われます。


そんなこと言われたって。私は納得できませんがグサヴィエは考え込みます。
そんなことも知らずにブリジットはジェスパーと一夜を共にします。
ブリジットはジェスパーが出ている学会に立ち寄りジェスパーの姿を見た後電車に乗り家路につきます。
人生経験が足りないのかブリジットの気持ちが分かりません。どういうつもりだったのでしょうか。
私の勝手な偏見ですが男の浮気は基本的にはただの浮気?据え膳食わぬはじゃないですがあまり深く考えずにも分かります。一方女性の浮気は本気前提、乗り換えるための浮気のイメージです。


今回のブリジットの気持ちはどうなのでしょう。ジェスパーありがとう。楽しいアバンチュールだったわ。という事でしょうか。それともジェスパーやっぱりあなたじゃなかったわでしょうか。
見ている感じは前者ですが夫に感情移入しているせいか納得できません。
グサヴィエは浮気について何も言いません。そしてブリジットは夫が自分の浮気に気付いていることを知ります。
その後二人はイスラエル死海へブリジットの皮膚に良いという事で旅行へ行きハッピーエンド。


ハッピーエンドかな?他の人のレビューを見てると夫の寛容さ、雨降って地固まる、大人の恋愛とか割と肯定的にとらえているのですがどうも共感できません。
結婚もしてなく人生経験が足りないからでしょうか。
女性の意見も聞いてみたいです。
妻のブリジットは凄く打算的に見えるし他の人のレビューの様にはとらえられなかったです。


グサヴィエが息子のサーカスの学校に立ち寄りトランポリンの練習をしているのを見ながら凄い寂しい気持ちになりました。
息子はいつの間にか大人になり自分の道を進んでいる。妻は何十年も連れ添ってきたのに実は何も理解していなかった自分を思い知らされる。
自分の子供だろうが、何十年連れ添おうが人は結局一人であり、他人を理解するなんて不可能だと突き付けられているようで。
とはいえそんな暗い話ではありません。レビューにある軽く見られる、不倫特有のドロドロは無い、とかには同意出来るので。
評価は3.44点ですが見やすさとか異国感など面白い部分もあったので-0.2点で3.24点とします。

 

                       評価  3.24点